練習ではあんなに自信満々だったのに、試合が始まった瞬間に、その自信がどこかへ消えてしまった……。そんな経験はありませんか?
私が修士課程で行った研究では、多くのアスリートが直面するこの疑問を掘り下げました。なぜ、ある選手は「揺るぎない自信」を持ち続けられる一方で、他の選手には自信の浮き沈みがあるのでしょうか。
鍵は「自分でコントロールできるかどうか」
自信の「源(みなもと)」には、大きく分けて2つのカテゴリーがあるといわれています。
- 「自分でコントロールできる」もの: どれだけ練習したか、心の準備(メンタルトレーニング)をどう行ったか、そして過去の成績、といった要素です。
- 「自分ではコントロールできない」もの: 会場の設備が素晴らしかった、あるいは周りの人から褒められた、といった外からの要素です。
研究でわかったこと
調査の結果、ある明確な答えが出ました。それは、「準備」こそが最も重要な自身の源であるということです。
フィジカルのトレーニングだけでなく、メンタルの準備も「自分でコントロールできること」として積み上げてきた選手は、プレッシャーがかかる場面でも自信が長続きし、不安で押しつぶされにくいことが分かりました。
一方で、意外な発見もありました。「周りからのサポートや声援」に頼りすぎてしまうと、逆に自信が不安定なものになる可能性があるのです。コーチや親に「君ならできるよ」と言われないと自信が持てない状態では、いざフィールドで一人になったときに、その自信は簡単に揺らいでしまうかもしれません。
さらに、過去の好成績(大会で優勝した)なども、揺るぎない自信につながると予想していましたが、明確な関係性はありませんでした。
明日から活かせるヒント
プレッシャーに負けない「揺るぎない自信」を築くために、次のことを意識してみるのではどうでしょうか。
- 「準備」を信じる:日々のフィジカル、スキルの練習と、メンタルトレーニングこそが、「自分でコントルールできる」武器です。
- 周りに頼りすぎない:周りからの応援は力になります。しかし、最も深い部分にある「自分への信頼」は、誰も見ていないところでの努力から生まれるべきなのです。
- 過去の成績にこだわらない:好成績を収めたことは素晴らしいことです。しかし、過去は過去に置いておき、未来を見据えて、今自分できることに全力投球することが、安定した自信につながっていきます。
